気持ちをアゲる言葉

武藤新二氏のコラム「気持ちをアゲる言葉に変換する」を読みました。

広告を専門にされている方ですので、そもそも大得意だと思うんですが、幾つかの広告コピーを例にとって、「気持ちや行動力をプラスの作用へと働かせる」言葉使いを紹介し、仕事や日常で応用することについて書かれています。
例えば、

「地図に残る仕事。」
ある建設会社の広告に10年以上も使われている企業スローガンです。「橋やトンネルをつくる仕事」「学校やビルを建てる仕事」と言われた場合とくらべてみてください。
思い浮かぶイメージが明らかに違います。建造物を想像するだけで終わってしまうのではなく、この会社の仕事が街を行き交う人の営みやそれを支える社会インフラを生み、自分たちの暮らしに密接に関係する存在であることを実感させてくれます。…

確かにこういう言葉の使い方は、心にひっかかりますよね。
ストーリー性も見事に内包しているし…
最近では、テニスの錦織選手が出演している日清カップヌードルのCMの最後に現れる、

「おいしさの、その先へ」

というコピーが気になりました。
「おいしさの、その先」って日清は一体どこへ向かっているのよ?どこへ連れて行ってくれるんだろう?って…
妙に惹かれます。映像の迫力との相乗効果もあるんでしょうが、まさに制作者の思うツボですね(笑)
あとは、高田馬場駅のホームから見える「宣伝会議」の看板なんですが、

「男も女も、ことばを、産める」

っていうのがずっとお気に入りです。
名コピーだと思うのですが、プロの方々からの評価はどうなんでしょうか?

でまあ、武藤氏のコラムに話を戻るのですが、

こうして考えてみると、子育てをする親は、知らず知らずのうちにこの方法を実践していることがわかります。子どもが嫌がることを、どうしたら自ら進んでやるように導けるかを親は必死に考えます。そうしなければ、子どもは自主的に動いてくれません。
たとえば、「歯みがきをさせる」「風呂に入らせる」ために、逃げまわる小さな子どもを追っかけ、「サッパリさんするよ〜。スッキリさんするよ〜」と気もちがアガるよう呼びかけます。

「サッパリさん」とか「スッキリさん」っていう響き、たしかに子どもには魅惑的でしょうね。
うちでもご飯を完食することを「ピカピカにする」って言っています。
「ご飯全部食べて!」っていうよりも、「ピカピカにしたら?」っていうと食べてくれますし、そのほうが達成の喜びが大きいんだと思います。

結果として、そう感じられると気持ちいいでしょ?楽しいでしょ?っていうところを突かれると、自然とそこにからだが動いていく、っていうことですよね。
習慣化されている言葉でも、このようにプラス作用を生み出すような変換ができると、色々な分野で活用できそうです。

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