創造時間価値

「アマゾン、セブンが寡占化する理由」という記事を読みました。

時間効率化から時間快適化へ。企業も個人も「創造時間価値」を追求する時代が来たという。

情報通信技術の発達で、スキマ時間を切り売りするビジネスはすでに始まっていて、アマゾンやセブンのような「時短を生み出す」企業が寡占化する状況になっている。そして、それとは別に、「節約した時間をどう有効に使うか」というところで新たな価値が生まれて来るというお話です。

節約することで生まれた時間をどのようにクリエーティブに使うかで人生に彩りができる。ここにもビジネスチャンスがある。創造時間価値には好みの問題が大きくかかわる。たとえば人によって好きな食べ物は違う。好みの世界ではいろんな勝ち組がありうる。中堅企業、場合によっては個人事業主といった小さい事業者も生きていけるような世界になっていく。

自分の立場に引き寄せて考えると、この「創造時間価値」の創出は興味が尽きぬところで、なぜ人々は劇場に足を運ぶのだろう、とかアートを鑑賞するのだろう、とかよく考えます。そのこと自体を疑問に思うというよりは、その疑問から新しい提起が導き出せないだろうかと…。

例えば一つの考え方として、演劇やダンスを鑑賞することを、伊勢丹などの百貨店で買物することと照らし合わせてみて、その比較を出発点として「時間価値を創る」という視点から考えると、色々なマーケティングのアイデアが生まれるかもしれないし、そこからさらにはコンテンツ内容にも影響を及ぶす発想が生まれる可能性があるのでは?
街中でライブと出会う、というコンセプトのランドフェスにおいても、「体験を提供する」というファクターをより強く意識しながら、新たな企画設計ならびに顧客創造に関するアイデアの実践を試みたいと考えています。

劇団四季、宝塚、ジャニーズ…いずれも「ファンの組織化」における先駆的な存在かと思いますが、顧客の囲い込みの方法は、上記のようなメジャープロダクションにおいてより洗練されていく方向と、ニッチなところで有効化する方向とに分かれていくような気がします。

ファンが友人を引き連れて、心をドキドキさせる、そんな「実りある時空」の創造を意識するときに、コンテンツを創る立場であってもマーケター的思考を獲得することは大事だなと思う今日この頃です。

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